TOEICの点数が900点以上ある人でも英語のスピーキングに苦労する人は大勢います。その理由は読めるし意味も分かる英単語であっても使えるかどうかは別問題だからです。
プログリット(PROGRIT)ではスピーキングやライティングのことを英語学習における産出スキル[1]と呼び、一方でTOEICで必要なスキル(リーディングやリスニング)は受容スキル[2]と呼んでいます。
日本人は義務教育で殆ど産出スキルの訓練をしないので、受容スキルがメインのTOEICスコアと産出スキルがメインのスピーキングに大きな差があってもおかしくありません。
スピーキングのトレーニングには方法論がありますが、正しい方法を知らずに闇雲に勉強(例えばオンライン英会話だけする)をしてもスピーキング力は向上しません。
私も英語のスピーキングには長らく苦労してきましたし、勉強方法がよく分かってない時は非効率的な勉強をしていました。
しかしプログリット(PROGRIT)で学習方法の指導を受けてからは、そういったこともなくなり今ではかなり効果的な学習が出来ています。
本文では私がプログリット(PROGRIT)で学んだスピーキング力の鍛え方の一部を紹介します。特にこの記事はとっさに英語が出てこない人に役立つ内容になっています。
もしあなたがスピーキングに課題を感じていれば本文の内容が役に立つでしょう。
[1] 受容スキル:受け取った英語の情報を処理する力。主にリーディングとリスニングで使用される。
[2] 産出スキル:自分で英語を発信する力。主にスピーキングとライティングで使用される。
プログリット効果・感想6-1|英語スピーキング時の頭の中とは?
プログリット(PROGRIT)で最初に教えてもらって「なるほど!」と思ったのは、英語でスピーキングをしている時の私達の頭の中の動きです。私達が英語をスピーキングする時には次の3つのプロセス(概念化→文章化→音声化)が頭の中で瞬時に行われています。
概念化→文章化→音声化の3つについて詳しく解説します。
概念化とは?
概念化(がいねんか)とはあなたの意見や言いたい内容を頭の中で整理することです。例えば、あなたは英語が流暢な保育士さんだったとします。ある日保育士のあなたは自動車のエンジン設計について英語で話し合う会に参加することになりました。
その会で保育士のあなたはきっとこうなるはずです。「・・・・・(無言)」当たり前ですよね。どんなに英語が流暢であってもあなたは保育士なので、自動車エンジンについて考え持つこと(概念化すること)ができないのです。
もちろん世の中には自動車のエンジン設計について詳しい保育士さんもいるかもしれませんが普通は知りませんよね。何が言いたいのかというと、自分の意見を概念化できなければスピーキングはもとより英会話などできないということです。それは日本語でも英語でも同じです。
文章化とは?
文章化とはその名の通り自分の意見(概念)を英語の文章にするプロセスです。日本のビジネスパーソンの大多数の人は文章化に課題があります。
つまり言いたいことはあるけどそれがとっさに英語にならないという課題です。日本語なら言えるのに…という人はスピーキングの中でも文章化のプロセスに課題があるといって間違いないでしょう。
音声化とは?
音声化とは頭の中で文章にした内容を英語の音にするプロセスで、スピーキングの場合は文章化とほぼ同時に行われます。文章化も音声化も一緒では?と思うかもしれませんが厳密には違います。
試しに英語の音を発せずに頭の中で英語の文章を作成してみてください。やってみると分かりますが頭の中でだけ文を作るほうが簡単ですし負荷も低いのです。
自分の舌を動かして発話する音声化と文章化のプロセスが同じことなら、2つの負荷は同じはずですがそうではありません。つまりしっかり音声化にも脳の情報処理能力が使われているということです。
英語で稚拙なこと言ってるなと思ったら
日本語で話している時には文章化と音声化には殆ど脳の処理のパワーを使っていませんので、概念化(話す内容や意見)に99%の力を使っているはずです。
一方で英語を話している時は文章化にも音声化にも脳の処理パワーを取られます。たまに英語を話していると「私小学生みたいなこと言ってるな」と思ったりしませんか?
その理由は概念化に使える脳の処理パワーが小さくなっているからです。(文章化や音声化にパワーが分散しているとも言える)
英語でチープなコメントしかできない人も、文章化と音声化を鍛えることで考えること(概念化)に力を使えるようになり、日本語で話す時と同じような会話ができるようになります。
プログリット効果・感想6-2|とっさに英語が出てこない人は瞬間英作文
前章で説明したように大多数のスピーキングが苦手な人の問題は文章化です。社会人なら文章化に効果のある勉強をすることでコスパの高い英語学習になります。
例文暗記は即効性はあるがフリートークには効果がない
例文暗記という勉強法があります。これも多少は文章化のトレーニングになりますが英語を自在に操るようになるには学習効果が薄いためおすすめはできません。理由は2つあります。
- 限定された状況でしか使えない
- 文章化の速度を上げる訓練にならない
書店に行くと例文集のような本が山のようにあります。暗記した例文だけで仕事が回るなら例文暗記は即効性があるので良いかもしれませんが英会話のフリートークに対応する力はつかないので注意が必要です。
英会話を自由自在に行うには瞬間英作文の勉強をすべし
私がプログリット(PROGRIT)で学んだスピーキングの文章化を鍛えるトレーニングは瞬間英作文を行うことです。人によっては瞬間英作文を短文暗唱と言う場合もありますが意味は一緒です。
瞬間英作文とは簡単な日本語の文章をすばやく英語に置き換えるトレーニング。このトレーニングの目的は「英語の文章化のスピードを上げること」です。難しい単語や構文を覚えることではないという点に注意して何回も繰り返し学習するのがポイントです。一冊を5〜10周くらいはするつもりで取り組みましょう。
瞬間英作文の学習は文法ルール別の教材を使うべき
また瞬間英作文を行う時は教材選びが重要です。瞬間英作文用に開発されたテキストを選ばないとただの例文暗記になってしまうからです。
- 文法のルール別に例文が載っている
- 日本語と英語のページが別れて載っている
- シンプルで簡単な例文が多いもの
巷にはおしゃれなシーン別の英会話の例文集がたくさんあります。あの手のおしゃれな本はよく売れるので好んで出版されますが、本当にスピーキング力を伸ばしたいならシンプルで文法ルール別に例文が載っている本を選びましょう。
文法ルール別の教材を選ぶべき理由は、英語をブロックの組み合わせのように理解する必要があるからです。英単語をパーツとして認識し、その組み合わせ方を学ぶという意味で文法ルール別になっている本を選びます。
瞬間英作文の教材と例文暗記の教材の見分け方
瞬間英作文の教材か例文暗記の教材か、一つの見分け方は日本語訳を見ることです。まず例文暗記の本に書かれた日本語訳はおしゃれです。一方で瞬間英作文用の教材の日本語訳はなんだかぎこちない印象があります。
例えば、おしゃれなシーン別の例文集には「May I help you?」という英文の下に「いらっしゃいませ」という日本語が載っています。間違ってないのですが「May I help you?」=「いらっしゃいませ」でしか使えないので効率が悪い学習方法です。
一方、瞬間英作文に適した文法別の教材は「May I help you?」=「わたしはあなたを助けさせて頂けませんでしょうか?」というなんだかぎこちない日本語文が載っています。
でもこれでいいのです。なぜなら後者には英単語をパーツとして認識し、組み合わせで様々な文章を作るという英語をスラスラ話すための目的があるからです。
- May:〜しても宜しいでしょうか?(許可のmay)
- I:私(主語のI)
- help:助ける(動詞のhelp)
- you:あなた(目的語のyou)
瞬間英作文の日本語訳がぎこちないのはこのように英語をブロックのように認識しているからです。ブロックの種類(単語)とブロックの置き方(文法)を体に染み込ませることが瞬間英作文の最大の効果なのです。
そのためにも文法ルール別に英文が載っている教材を選びましょう。シーン別の教材は例文暗記用の教材なのでNGとは言いませんが学習効率がとても悪いと思います。
瞬間英作文の教材は日本語と英語のページが別れている本を使う

引用:会話できる英文法 <大特訓シリーズ>
瞬間英作文の学習には、英語文の下に日本語訳が書かれている教材より、左右ページで日本語と英語が別れている教材がおすすめです。迷ったらプログリット(PROGRIT)でおすすめしてもらった次の教材を参考にしてみてください。
- どんどん話すための瞬間英作文トレーニング(初級〜中級)
- スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング(中級以上向け)
- 中学英語で言いたいことが24時間話せるPart1/Part2(初級〜中級)
- 会話できる英文法 <大特訓シリーズ>(初級〜中級)
プログリット効果・感想6-3|スピーキングの学習方法に迷ったら
この記事では「言いたいことはあるが英語が出てこない」という課題に対して瞬間英作文を紹介しました。瞬間英作文はスピーキングの3ステップの真ん中(文章化)を訓練するトレーニングです。
しかし人によっては最初の概念化が課題の場合もありますし、両方とも課題の人もいるようです。ちなみに私は両方でした…(概念化を訓練する方法は別の記事で紹介します)
プログリット(PROGRIT)ではスピーキングの課題に対して各個人に最適な学習方法や教材を提案してくれます。学習方法や教材を考える時間を節約して英語学習に集中できるというのがプログリット(PROGRIT)の大きなメリットです。
2ヶ月間毎日3時間学習を継続したあとは「英語の会議でも相手が何を言っているか分かり、次に何を言おうか考えられる」ようになりました。これはリスニング力とスピーキング力を強化したおかげです。
もしあなたが英語のスピーキングやリスニングを克服したいが学習方法に迷っているのであれば、今すぐプログリット公式サイトから無料のカウンセリングを予約してみてください。
個人的には英語学習にあれこれ悩むのは人生の時間の無駄だと思っています。英語は所詮ツールだからです。英語というツールに悩む時間から開放されて正しい自分だけの学習方法を早く掴むことをおすすめします。
このブログの使い方
私がプログリットで学んだ英語学習の方法については下記のステップで読むことをおすすめします。ステップ1は飛ばしてもらっても構いません。