プログリット(PROGRIT)ではリスニング力UPの学習方法としてシャドーイングをおすすめしていますが、シャドーイングについては懐疑的な人たちもいます。
・シャドーイングなんかしても時間の無駄
・シャドーイングをしてリスニング力が上がった試しがない
・シャドーイングは上級者のトレーニングだから殆どの人には効果がない
私も昔はシャドーイングについて懐疑的でしたが、シャドーイングの目的について指導して貰ってからは納得感を持ってシャドーイングのトレーニングを行っています。
確かにアンチシャドーイングの人達が言うように「シャドーイングだけやってもリスニング力は伸びない」と思います。しかしシャドーイングを全くしないというのも必要なトレーニングを疎かにしている状態になり効果的な学習とは言えません。
私は「シャドーイングは意味がある」と思っています。本文ではその理由について私がプログリット(PROGRIT)で学んだことをベースに説明します。
もしあなたが効果的なリスニングの学習方法を模索している、プログリット(PROGRIT)ではどんなことを教えてくれるのか?などに興味があれば本文の内容が役に立つでしょう。
目次
シャドーイングは意味が無いと言っている人の誤解
誤解(1) シャドーイングをするとリスニング力が向上する
これは過去の私ですが、シャドーイングをするとリスニング力が上がると思っているならそれは誤解です。シャドーイングはリスニング力を鍛えるトレーニングの一つではありますが魔法のトレーニングではないのです。
例えて言うならシャドーイングはサッカーで言うところのパス練習みたいなものです。確かにサッカーをするのにパスの練習は必要です。パスが出来ない人がサッカーが上手いわけはありませんよね。しかし同時にパスの練習だけやっていてもサッカーは上手くなりません。
サッカー選手として成長したければ持久力をつけるのに走ったり、筋力をつけるためにウェイトトレーニングをしたり、シュートの練習をしたり、練習試合を行ったり、様々なトレーニングが必要です。それと全く同じでシャドーイングとはリスニング力を向上させるためのトレーニングの一つに過ぎないのです。
誤解(2) シャドーイングは上級者のトレーニングである
「シャドーイングは難しいから初級者や中級者がやっても意味が無い」というのもよくあるシャドーイングに対する誤解です。確かにシャドーイングは難しいです。しかしそれはシャドーイングが悪いのではなく教材選びに問題があります。
シャドーイングをする時は自分の実力を踏まえた教材選びが大切です。よくあるのが社会人に人気のTED動画などをシャドーイング教材にしようとすること。確かにTED動画は素晴らしい教材ですが、TEDをシャドーイングで有効に使える人はTOEICで言うと800点近い上級者たちです。
要するにTEDはレベルが高いのでシャドーイング初心者が手に取る教材としては不適切なのです。英語学習初級〜中級の人は「半分は何も勉強せずに分かっている」教材を選びましょう。例えばアルクでレベル分けされていてスクリプトがしっかりついているリスニング教材や、TOEIC公式問題週などがおすすめです。
リスニングは音声知覚→意味理解の2ステップ
そもそも英語をリスニングできる状態とはどのような状態でしょうか。
人がリスニングをしている時は2段階のプロセスが取られます。それは①音声知覚→②意味理解です。音声知覚とは「音を拾えている」状態のこと。例えばあなたが日本語を話している時って「音声知覚」にはほとんど脳のパワーを使っていません。
「こんにちは!昨日の打合せはどうでしたか?なんか良い話ありましたか?」こんな文章でもさらっと聞いて「あー昨日の打合せはひどかったんですよ…」などと次の会話の想定をしながら何も考えず日本語の音を拾っているはずです。
しかし日本語を習い始めたばかりの人は「Kon nichiha」「kinnou」「uchiawase」など音を拾うところから必死になりますよね。スムーズにリスニングするためにはまず音を認識する段階を自動化していく必要があることがわかります。
シャドーイングとは音を認識する力を自動化するためのトレーニングであり、意味理解の力を上げるには多読や音読といった別のトレーニングが必要なのです。
シャドーイングが魔法の勉強方法だと思っていると思っていたような効果が得られず「シャドーイングは意味がない」と言ってしまいたくもなります。シャドーイングはリスニング力UPのためのトレーニングの一部なのです。
リスニング力UPにはシャドーイング・音読・多読の3つが必要
ではリスニング力アップには何が必要なんでしょうか?それは①音声知覚→②意味理解の2ステップをどちらも鍛えていくことです。残念ながらこれを一気鍛える魔法のような学習方法(トレーニング)を私は知りません。
私がプログリット(PROGRIT)で学び、確かに効果を実感している音声知覚と意味理解のトレーニング方法は下の3つの学習を組み合わせるやり方です。
- シャドーイング(for 音声知覚)
- 多読(for 意味理解)
- 音読(for 意味理解)
シャドーイングの必要性については前の章で説明したとおり音声知覚を自動化するために必要なトレーニングです。次に多読や音読はリーディングですが意味理解の脳の働きはリスニングと同じです。意味理解の力を鍛えるには意外かもしれませんが「読むこと」が効果的なのです。
シャドーイング、多読、音読の効果的な学習方法については前回の記事「リスニング力UPの近道はリーディング」に詳しく書いていますので興味があれば読んでみてください。
英語の多読や音読トレーニングはWPMを意識せよ
多読や音読をする時の注意点はダラダラと読まずにスピードと内容理解の2つを意識することです。基本的にはあなたが音読でき且つ意味の分かる速度の限界が、あなたが英語をリスニングできる速度の限界です。
音読でき且つ意味の分かる速度を上げるためにはWPM(Word Per Minutes)を意識してリーディングをします。WPM(Word Per Minutes)とは一分間に読める単語数のことです。
例えば1000単語の文章を10分で読んだら1000割る10でWPMは100です。5分で読んだら1000割る5でWPMは200です。
WPMが150くらいあれば仕事をする上で問題ないでしょうし、TOEICのRも時間内に解けると思います。200あればネイティブのスピーキングスピードに近いのでかなり高いレベルの意味理解力を持っていると言えます。
例えば「TOEIC L&R TEST 読解 特急2 スピード強化編」(朝日新聞出版)などには文章ごとに単語数が載っていますので、WPMの計算が楽です。もしくは最近はWPMを計測するアプリやサイトもありますので音読などで活用してみてください。
まとめ|シャドーイングは目的を知れば意味がある
「シャドーイングに意味は無いのか?」という問いの答えは、シャドーイングは「英語の音を自動的に拾う」トレーニングとして意味がある、となります。
もちろん音声知覚はシャドーイングでなくても鍛えることができますが、日本人が国内にいながら最も効率よく「音声知覚」を鍛えることができる方法がシャドーイングだと思います。
私が通っていたプログリット(PROGRIT)でも1時間のシャドーイングが毎日の宿題でした。自分では上手くいっているのか判断の難しいシャドーイングですが、毎日LINEで添削してもらうことができたのも良かったです。
もしあなたが英語の学習でリスニング力を強化したいが学習方法に困っているのであればプログリット(PROGRIT)を検討してみる価値はあると思います。
英語学習や英会話に関心がある社会人は一度プログリット公式サイトから無料カウンセリングを予約してみてください。英語学習に対するスタンスが変わると思います。
このブログの使い方
私がプログリットで学んだ英語学習の方法については下記のステップで読むことをおすすめします。ステップ1は飛ばしてもらっても構いません。